クロージングの時代は終焉・営業研修の現場から


営業研修で数々の企業のご支援をしていて必ず出てくる要望が『クロージングテクニックを教えて下さい』です。

 

特に昔トップセールスマンを張ったような経験豊富な営業部隊の長からこのような要望が出てくるようです。

 

クロージングは勿論営業にとって非常に重要なスキルだとは思いますが、実は時代の変化とともにその重要性は変化してきています。

 

営業の流れを大雑把に申し上げると、『アプローチ→信頼関係構築→ヒアリング→提案・見積→テストクロージング→クロージング→フォロー』のような流れになるかと思います。

 

情報が少ない時代に顧客化するために重要視されていた(インターネットの普及前)のが、『提案・見積』・『クロージング』です。情報が少ない状態ですから、当然、営業マンが持ってくる情報価値は高かったはずです。更には、比較検討する余地が少ないですから、営業マンのひと押しで顧客は購入にいたる可能性が高くなったのです。

 

一方、現在の情報過多時代においては、情報価値が以前と比べて下がっているように顧客は感じています(実際にはそうではないのですが)。情報は顧客自らが探し、自らの意思で購入の判断を下したいと考えています。

 

しかし、インターネット上の情報は玉石混交状態です。

 

信頼できる情報なのか、それとも信頼出来ない情報なのか、と言った判断は素人には容易につかない状況となっています。

 

そこで重要視されるのが、信頼できる情報かどうか判断してくれる「信頼できる人」の存在です。どういう情報を持ってきてくれるのか?どういう商品を持ってきてくれるのか?以上に「信頼できる人かどうか」を判断しています。

 

これまでは、クロージングや提案が素晴しければ顧客との契約はできる可能性が高かったのですが、現在は、アプローチや人間関係構築、さらにはヒアリングなどの営業初期段階でどこまで人間関係を構築できるか、が契約率に大きく影響を及ぼすようになっているのです。

 

ですから、実は営業初期段階で契約可能性の大半は決まってしまい、信頼関係が構築できない状況ではどれほど頑張ってクロージングをしたところでYESの声は引き出せません。仮にその場で引き出せたとしても、後日、確実にNOの電話がくるのは目に見えているのです。さらにマズイのはインターネット上で悪い口コミとして拡散されるリスクまで高まっていきます。

 

営業スタイルのスタンダートは時代とともに変化してきています。

顧客が何を求め、何を期待しているのか、をしっかり把握しその上で自社の営業スタイルを見なおしてほしいと思います。

 

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